僕は、たくさんの人の前で話すのは
苦手だし、
同じチームに、
ジョーがいてよかったよ。
彼がいればプレゼンは大丈夫。
確かに、ジョーの話しぶりには、
人をひきつけるところがあるフォン!
でも、私はいつも、
ヨータさんの分析力や考え方は、
すごいなと思ってるよ。
発表でだいじなのは、
話し方じゃなくて中身だもん。
えっ? そ、そうかな……。
カツキさん、ありがとう。
そもそも、「何のためにプレゼン
テーションするのか」ってことを、
いつも考えながら進めたいよね。
話が上手なのは魅力的だけど、
大切なのはそこだけじゃないよ。
プレゼンテーションとは
誰かに向けて自分の意見や提案を発表することを、「プレゼンテーション」といいます。計画の提案や新商品の説明の場などで用いられてきた発表方法で、言葉と視覚情報とを駆使して聞き手に納得してもらい、さらには実際の行動につなげてもらうことを目的としています。聞き手にとって、とても分かりやすいことから、今では広く、いろいろな説明や報告、紹介などに用いられています。
プレゼンテーション(presentation)は、英語で「提示」「発表」「紹介」などを意味します。そしてこの言葉の語源は、「プレゼント」とも同じ。贈り物をするつもりで、聞き手のことを考えながら準備をするといいですよ。
プレゼンテーションの手順
①発表する内容を決め、材料を集める
伝えたいことや提案したいことを決めたら、発表するための材料を集めましょう。グループで行う場合は、どんなことを中心に発表するのか、そのためにどんな材料が必要かを話し合い、分担して材料を収集します。聞き手に今の状況を知ってもらい、提案に耳を傾けてもらい、さらに実行に移してもらうために、効果的な材料を考えてみましょう。
②話の構成を考える
集めた材料をもとに、プレゼンテーションの構成を考えます。
・今の状況はどうなっているのか、どんな問題があるのか(現状認識)
・どんなことを提案するのか(提案内容)
・なぜそれを提案するのか(提案理由)
などを、分かりやすく組み立てましょう。そして、写真やイラスト、図、グラフなど、使う資料を決めましょう。聞き手に納得してもらうためには、視覚的に分かりやすくすることも大切です。
③スライドを作成する
話の組み立てと使う資料が決まったら、提示するスライドを作成します。紙で作ることもできますが、プレゼンテーションソフトを使うと、修正も簡単です。
スライドは、見やすく、分かりやすく、魅力的に感じられるものになるように工夫しましょう。一つのスライドに多くのことを盛り込みすぎず、簡潔な表現にするとよいでしょう。文字の大きさや色や書体、写真やイラストの配置の仕方、図やグラフの示し方でも、印象は大きく変わります。聞き手の興味を引く言葉を使うことも効果的です。聞き手の気持ちになってスライドを作成しましょう。
④リハーサル
スライドができたら、リハーサルをします。スライドをどんなタイミングで切り替え、どんな説明をするのか、話し方も含めて確認しましょう。実際にスライドを使いながら話してみると、スライドや説明の修正点も見つかります。発表の時間も確認しながら練習しましょう。グループで発表する場合は、発表の分担も決めます。助言し合って、よい発表になるように仕上げていきましょう。
⑤発表
プレゼンテーションの目的は、聞き手に理解してもらうこと、納得してもらうことです。そして、提案の場合は、実際の行動につなげてもらうことです。聞き手を意識して、聞き手の反応をよく見て、発表しましょう。理解してもらえていないと感じたら、言い換えたり、説明を足したりすることも必要です。
「自分にも関係のある、重要な内容だな」「この提案を実行することは、自分にとっていいことだ」と聞き手に思ってもらえれば、大成功です。
いろいろなプレゼンテーションを
見てみよう
- 数学の定理を証明するプレゼンテーションの例
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数学で学習した「三平方の定理」を、図形の移動によって証明するプレゼンテーションです。難しい証明も、スライドを使い、図形を用いて順を追って説明することで、分かりやすいものになっています。
- 地域の史跡の価値について伝えるプレゼンテーションの例
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地域の史跡である「旧閑谷学校」にどのような価値があるのかについて、「どうして旧閑谷学校が貴重な文化遺産なのか」という問いを出発点に、紹介していくプレゼンテーションです。見出しが分かりやすく、表や地図、写真が効果的に使われています。
- 衣服のリメイクについて発表するプレゼンテーションの例
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家庭科の課題として衣服のリメイクに取り組み、その成果などを発表するプレゼンテーションです。課題設定から計画、実践、感想、次の課題までを、項目ごとにスライドにまとめています。
大切なのは中身と、
聞いてくれる人への心遣いだね。
自分が話すことばっかり考えてたよ。
みんなで得意なところを生かし合って、
いいプレゼンにしたいフォンね!
教科との関連
- この内容は、中学校の次の教科で学習します。
- 国語 社会 数学 理科 技術・家庭 英語