発表のタイトルだけど、
何だかよく分からないよ。
もっとこう、ぐっとくる言葉が欲しいよね。
「ぐっとくる言葉が欲しい」気持ちは、
私もいっしょだよ。
具体的には、どんな言葉かな。
ぐたいてき?
具体的って、どういうことだフォン?
「具体的」って、確かに説明が難しいな。
反対の言葉は「抽象的」だけど……。
具体・抽象とは?
抽象的とは、物事のより一般的な捉え方をいい、具体的とは、より個々のものに即した捉え方をいいます。多くのものに当てはまる言い方が「抽象的」、個々のものにしか当てはまらない言い方が「具体的」と考えるとよいでしょう。例えば「野球」や「サッカー」はより具体的な言い方であり、両方に当てはまる、より抽象的な言い方が「球技」、「マラソン」などの「陸上競技」や「柔道」などの「格闘技」にも当てはまる、さらに抽象的な言い方が「スポーツ」です。
具体化・抽象化する
具体的な言い方は、直観的に分かりやすい反面、個々のものしか表すことができず、抽象的な言い方は、ぼんやりしていて分かりにくい反面、多くのものが共通して持っている要素や性質を表すことができます。
具体化と抽象化の両方を使いこなすことができれば、物事の個々の実態について把握したり、全体の特徴について把握したりすることができます。また、人に伝えるときも、具体化すれば個々の事柄を分かりやすく伝えることができ、抽象化すれば共通点を端的に伝えることができます。
具体化・抽象化する方法
①樹形図
上のようなスポーツの例を表した図を、樹形図といいます。スポーツの例は縦向きで、まさに樹木の形をしていますが、横向きの場合もあります。上段(左)に行くほど、より抽象的な項目を、下段(右)に行くほど、より具体的な項目を書き、具体と抽象の関係にあるものを線でつないでいきます。
樹形図は、物事の分類を階層化して表すのに適しています。また、問題を具体化、細分化して考えたい場合にも有効です。問題の構成要素や原因を具体化して、その解決策を考えるための樹形図を、ロジックツリーとも呼びます。
- 動物の分類を表した樹形図の例
- SDGs の目標「質の高い教育をみんなに」について
考えた樹形図の例
②グルーピング
情報をカードに書き出し、似た内容のカードを集めて、いくつかのまとまりに分ける、「グルーピング」という分類の方法があります。グルーピングで、それぞれのまとまりに見出しを付けていく作業は、「抽象化」といえます。このとき、まとまりの特徴を端的に表す見出しを付けることが大切です。グルーピングでも、まずは小さなまとまりに見出しを付け、複数のまとまりをさらにまとめて見出しを付けるというようにすれば、階層化して示すことができます。
- 生物を特徴に注目してグルーピングした例
なるほど!
具体化したり、抽象化したり。
これまでにも、
既に練習してきてたんだね。
じゃあ、ぐっとくる、
具体的なタイトル付けてよ。
やっぱり難しいよ〜!
教科との関連
- この内容は、中学校の次の教科で学習します。
- 国語 社会 理科 技術・家庭 保健体育