訳ありで潜在能力試験で全国1位になった中学1年の曾根崎薫は,中学に通いながら大学の医学部で研究をすることになる。早速貴重な発見をした薫だが,その裏には大学医学部の別の思惑が動いていた。
黒塗りの立派な扉が,眩しい光に照らされて輝いていた。藤田教授の言葉を聞いて,僕はどきどきした。だってここは解剖学教室。扉の向こう側には,ホルマリンにつけられた死体がぷかぷか浮かんでいるに違いない。
僕の目の前で,扉が開いた。僕は深呼吸しながら,パパの言葉をもう一度思い出す。
「扉を開けたときには,勝負がついている」
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