医学のたまご

かいどう たける

  • 発行年
    2008
  • 出版社
    理論社
  • NDC
    913

中1のぼくが医学論文を発表? 痛快科学小説。

紹介文

 訳ありでせんざい能力試験で全国1位になった中学1年のざきかおるは,中学に通いながら大学の医学部で研究をすることになる。さっそく貴重な発見をした薫だが,その裏には大学医学部の別のおもわくが動いていた。

本文より

 くろりの立派なとびらが,まぶしい光に照らされてかがやいていた。ふじ教授の言葉を聞いて,ぼくはどきどきした。だってここはかいぼう学教室。扉の向こう側には,ホルマリンにつけられた死体がぷかぷかかんでいるにちがいない。
 僕の目の前で,扉が開いた。僕は深呼吸しながら,パパの言葉をもう一度思い出す。
「扉を開けたときには,勝負がついている」
(49ページより)

  • テーマ・ジャンル
  • 日本の物語 人生・生き方 友達・恋