誰かと意見が食い違ったとき,分からないことがあったとき,何をよりどころにして解決していけばよいのだろうか。毎日の生活の中で使える倫理学のテキスト。
問題が起こったら,まずは完璧な解決を想像することからはじめる。完璧な解決は,コストが大きすぎたり物理的に不可能である可能性がきわめて大きい。しかしそこで立ち止まらない。あきらめてスタート地点に引き返したりしない。完璧だが不可能なことから,「中間」の地点にある可能な解決まで,そして可能性に現実味がありそうなところまで,ゆっくりと戻る。要するに,一歩目は大股で大胆に踏み出すこと。
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