医師・国際協力師山本 敏晴
主人公は,子どものころから「理想の自分」と,それになるための「かけら」(必要なもの)を探します。長い間,いろいろ探し回ったのですが,なかなか見つかりません。ですがある日,ついにその「かけら」を見つけだします。主人公は大喜びし,その後しばらく幸せな日々を過ごします。ところが,「理想の自分」だと思っていた状態になってから,ほどなく,再び主人公は疑問を持つのです。「これで良かったのか?」と。その後の展開は読んでのお楽しみです。私はこの本を読んで「人間が生きる」ということの意味が少しわかった気がしました。