下手でも試合に勝つ。独特の理論と実践の記録。
日本一の進学校である開成高校の野球部が,東東京予選ベスト16に勝ち進んだ。エラーは開成の伝統,ドサクサにまぎれて点を取る,キャッチボールのようにストライクを入れる――乱暴に見える野球の裏には合理的に考えられたセオリーがあった。開成野球部は甲子園に行けるのか?
「グラウンドを練習ではなく,『実験の場』として考えるんです。あらかじめ各自が仮説を立てて,それぞれが検証する。結果が出たらそれをまたフィードバックして次の仮説を立てることに利用する。このサイクルを繰り返していくうちに,それぞれがコツをつかみ,1回コツが見つかれば,今度はそれを繰り返して体得する。そこで初めて『練習』と呼ぶにふさわしいことができるんです」
(122ページより)
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