きみの友だち

重松しげまつ きよし

  • 発行年
    2008
  • 出版社
    新潮社
  • NDC
    913

友達って何なんだろうって,分かんなくなった子のために。

紹介文

 交通事故で足をけがした恵美えみちゃんと,小さいときから病気がちの由香ゆかちゃんは,クラスからはみ出してしまっている。小学校5年生のなわとび大会で,二人は回し手を担当することになるが……。

本文より

 一歩,二歩,三歩目で,由香ちゃんのかさに入った。由香ちゃんはあわてて傘を持ち上げて,きみをむかえてくれた。
 「お母さん,先に行ってて。車まで由香ちゃんといっしょに行くから」
 びっくりしたのは,お母さんより,むしろ由香ちゃんのほうだった。
 でも,そのあとかべた笑顔えがおは,由香ちゃんよりお母さんのほうが深かった。
(49ページより)

  • テーマ・ジャンル
  • 日本の物語 友達・恋

あしたね仕事人のおすすめ

  • スポーツアナリスト太田奈々海

    「友だち」ってなんだろう,友だちの言う「みんな」ってなんだろう。誰もが一度は迷い悩んだ「友だち」に関することが,登場人物である小中学生のいろいろな立場で書かれている本です。友だちとの向き合い方をこの本で学んだ気がします。