節足(せっそく)動物の祖先(そせん)は同じような体節(たいせつ)が連(つら)なった体制(たいせい)をもつ,熱帯(ねったい)に生息する「有爪(ゆうそう)動物」(カギムシ)のようなものであったと考えられている。このような祖先(そせん)が外骨格(がいこっかく)を発達(はったつ)させ,三葉虫(さんようちゅう)などが出現(しゅつげん),そしてサソリやクモなどの鋏角類(きょうかるいく)やムカデなどの多足類(たそくるい)が生まれ,さらに多様な甲殻類(こうかくるい)や昆虫類(こんちゅうるい)が進化していく。 もっと詳しく※東京書籍 高等学校理科用教科書「生物」より引用 動物の陸上進出 植物が陸上(りくじょう)に進出して繁栄(はんえい)したことで,大気中の酸素濃度(さんそのうど)はさらに高くなり,動物の上陸(じょうりく)が可能(かのう)な状態(じょうたい)となった。 デボン紀末期(きまっき)になると,総鰭類(そうきるい)のなかまから,陸上(りくじょう)生活をする原始的(げんしてき)な両生類(りょうせいるい)が進化した。最古(さいこ)の両生類(りょうせいるい)として知られるイクチオステガは,陸上(りくじょう)で呼吸(こきゅう)をするための肺(はい)と,陸上(りくじょう)を歩行するための四肢(しし)を発達(はったつ)させていた。また,水中に比(くら)べて重力の影響(えいきょう)が大きいため内臓(ないぞう)を支(ささ)える役割(やくわり)をもつ肋骨(ろっこつ)も発達(はったつ)していた。その後の石炭紀(せきたんき)は両生類(りょうせいるい)の全盛期(ぜんせいき)となり,多様なグループが繁栄(はんえい)した。両生類(りょうせいるい)の皮膚(ひふ)は鱗(うろこ)に覆(おお)われておらず,また受精(じゅせい)と胚発生(はいはっせい)は水中で行われるため,生活の場は水辺(みずべ)に限(かぎ)られていた。この時代の両生類(りょうせいるい)は,魚類(ぎょるい)のほかに,昆虫(こんちゅう)やシダ植物を餌(えさ)とするものが多かったと考えられている。 一方,節足(せっそく)動物でもデボン紀末期(きまっき)になると陸上(りくじょう)生活をする昆虫類(こんちゅうるい)やクモ類(るい)が現(あらわ)れ,石炭紀(せきたんき)の地層(ちそう)からはゴキブリや,広げた翅(はね)の長さが80cmにもなる巨大(きょだい)なトンボの化石も見つかっている。この時代は温暖(おんだん)で酸素濃度(さんそのうど)が高かったと考えられている。 参考リンク※下記は外部サイトにリンクします 【東京書籍】教科書・教材 [生物301] 生物 トピックスリスト
節足(せっそく)動物の祖先(そせん)は同じような体節(たいせつ)が連(つら)なった体制(たいせい)をもつ,熱帯(ねったい)に生息する「有爪(ゆうそう)動物」(カギムシ)のようなものであったと考えられている。このような祖先(そせん)が外骨格(がいこっかく)を発達(はったつ)させ,三葉虫(さんようちゅう)などが出現(しゅつげん),そしてサソリやクモなどの鋏角類(きょうかるいく)やムカデなどの多足類(たそくるい)が生まれ,さらに多様な甲殻類(こうかくるい)や昆虫類(こんちゅうるい)が進化していく。
もっと詳しく※東京書籍 高等学校理科用教科書「生物」より引用 動物の陸上進出 植物が陸上(りくじょう)に進出して繁栄(はんえい)したことで,大気中の酸素濃度(さんそのうど)はさらに高くなり,動物の上陸(じょうりく)が可能(かのう)な状態(じょうたい)となった。 デボン紀末期(きまっき)になると,総鰭類(そうきるい)のなかまから,陸上(りくじょう)生活をする原始的(げんしてき)な両生類(りょうせいるい)が進化した。最古(さいこ)の両生類(りょうせいるい)として知られるイクチオステガは,陸上(りくじょう)で呼吸(こきゅう)をするための肺(はい)と,陸上(りくじょう)を歩行するための四肢(しし)を発達(はったつ)させていた。また,水中に比(くら)べて重力の影響(えいきょう)が大きいため内臓(ないぞう)を支(ささ)える役割(やくわり)をもつ肋骨(ろっこつ)も発達(はったつ)していた。その後の石炭紀(せきたんき)は両生類(りょうせいるい)の全盛期(ぜんせいき)となり,多様なグループが繁栄(はんえい)した。両生類(りょうせいるい)の皮膚(ひふ)は鱗(うろこ)に覆(おお)われておらず,また受精(じゅせい)と胚発生(はいはっせい)は水中で行われるため,生活の場は水辺(みずべ)に限(かぎ)られていた。この時代の両生類(りょうせいるい)は,魚類(ぎょるい)のほかに,昆虫(こんちゅう)やシダ植物を餌(えさ)とするものが多かったと考えられている。 一方,節足(せっそく)動物でもデボン紀末期(きまっき)になると陸上(りくじょう)生活をする昆虫類(こんちゅうるい)やクモ類(るい)が現(あらわ)れ,石炭紀(せきたんき)の地層(ちそう)からはゴキブリや,広げた翅(はね)の長さが80cmにもなる巨大(きょだい)なトンボの化石も見つかっている。この時代は温暖(おんだん)で酸素濃度(さんそのうど)が高かったと考えられている。
動物の陸上進出 植物が陸上(りくじょう)に進出して繁栄(はんえい)したことで,大気中の酸素濃度(さんそのうど)はさらに高くなり,動物の上陸(じょうりく)が可能(かのう)な状態(じょうたい)となった。 デボン紀末期(きまっき)になると,総鰭類(そうきるい)のなかまから,陸上(りくじょう)生活をする原始的(げんしてき)な両生類(りょうせいるい)が進化した。最古(さいこ)の両生類(りょうせいるい)として知られるイクチオステガは,陸上(りくじょう)で呼吸(こきゅう)をするための肺(はい)と,陸上(りくじょう)を歩行するための四肢(しし)を発達(はったつ)させていた。また,水中に比(くら)べて重力の影響(えいきょう)が大きいため内臓(ないぞう)を支(ささ)える役割(やくわり)をもつ肋骨(ろっこつ)も発達(はったつ)していた。その後の石炭紀(せきたんき)は両生類(りょうせいるい)の全盛期(ぜんせいき)となり,多様なグループが繁栄(はんえい)した。両生類(りょうせいるい)の皮膚(ひふ)は鱗(うろこ)に覆(おお)われておらず,また受精(じゅせい)と胚発生(はいはっせい)は水中で行われるため,生活の場は水辺(みずべ)に限(かぎ)られていた。この時代の両生類(りょうせいるい)は,魚類(ぎょるい)のほかに,昆虫(こんちゅう)やシダ植物を餌(えさ)とするものが多かったと考えられている。 一方,節足(せっそく)動物でもデボン紀末期(きまっき)になると陸上(りくじょう)生活をする昆虫類(こんちゅうるい)やクモ類(るい)が現(あらわ)れ,石炭紀(せきたんき)の地層(ちそう)からはゴキブリや,広げた翅(はね)の長さが80cmにもなる巨大(きょだい)なトンボの化石も見つかっている。この時代は温暖(おんだん)で酸素濃度(さんそのうど)が高かったと考えられている。