深海探査機「ちきゅう」
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大気,地殻ちかく,地球内部とつながる海洋の調査ちょうさは,地球環境かんきょう歴史れきしや地球そのものの理解りかいへとつながり,地球科学の進展しんてんにも重要じゅうよう役割やくわりたしている。また,これまでの調査ちょうさで数多くの多様な生物群せいぶつぐん生態系せいたいけいも発見された。さらに,地震じしん津波つなみのメカニズム解明かいめいや,資源しげん・エネルギーみなもとの発見などの社会貢献こうけんも期待されているのだ。

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「ちきゅう」とは

「ちきゅう」は巨大きょだい地震じしん発生のしくみ、地球規模きぼ環境かんきょう変動へんどう、地球内部エネルギーにささえられた地下生命けん、新しい海底かいてい資源しげん解明かいめいなど、人類じんるい未来みらいを開く様々さまざま成果せいかをあげることを目指しています。

深海微生物の可能性

マリアナ海溝における海底堆積物の採取©JAMSTEC

深海は、太陽の光がとどかず、水温は2℃ほどしかない、暗くつめたい世界だ。そして、高い圧力あつりょくがかかっている。水深6,500mでは680気圧きあつに相当し、指先に軽自動車が1台っているようなものだ。ところどころで300℃をえる熱水ねっすい噴出ふんしゅつし、酸素さんそがほとんどないところ、アルカリせい酸性さんせい非常ひじょうに強いところもある。深海には、わたしたちが生活している地上とはまったくことなる環境かんきょうが広がっているのだ。深海探査しんかいたんさが進み、そうした極限きょくげん環境かんきょうにも多様な微生物びせいぶつが生息していることが分かってきた。
7,000m級無人むじん探査機たんさき「かいこう」は1996年、世界最深部さいしんぶであるマリアナ海溝かいこうチャレンジャー海淵かいえんの水深1万898mの海底かいていで、堆積物たいせきぶつ採取さいしゅした。そのなかからは、やく180種類しゅるい微生物びせいぶつが見つかった。

メタンハイドレート

日本海・新潟沖の水深約900mの海底で採取されたメタンハイドレートの塊©JAMSTEC

メタンハイドレートとは、天然てんねんガスの主成分しゅせいぶんであるメタンが、氷状ひょうじょうの水分子にかこまれたもので、“える氷”ともばれている。メタンは石油や石炭にくらべて、やしたときに排出はいしゅつされる二酸化にさんか炭素たんそりょうが少ないクリーンなエネルギーげんだ。メタンハイドレートのメタンの大部分は、海底下かいていかにすむメタン生成せいせいきんがつくり出している可能かのうせいがある。
日本周辺しゅうへんでは、三陸さんりくおきの日本海溝かいこうや日本海にもメタンハイドレートが分布ぶんぷしていることが分かってきた。

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